POG記事第2弾は皐月賞馬ジャスティンミラノを輩出したキズナ産駒編です。配合や育成の成功パターンが蓄積されてきて、種牡馬としての充実期に入ってきた感がありますね。あらゆるカテゴリーで活躍馬が出てくるようになりました。
ウィットビーアビー
・母/ヒルダズパッション
・母の父/Canadian Frontier
・生産/安平 ノーザンファーム
・性/牡、毛色/鹿毛、生/3月26日
母は米GⅠバレリーナS含む重賞5勝。2番仔のハーツクライ産駒Yoshidaが米芝、ダート両GⅠを制して話題となりました。シンザン記念勝ちのサンクテュエール以降、体質の弱い馬が多くを活躍馬を出せていませんが、本馬が久々の大物となるか注目です。進み具合からデビューは秋以降になるのかな? 気性面の成長が課題にはなりそうですが馬体、醸し出す雰囲気が良いですし、軌道に乗れば一気に良化してくるタイプだと思います。最近大人しい池江泰寿厩舎の反撃なるか。
グラフレナート
・母/ヴィルデローゼ
・母の父/エンパイアメーカー
・生産/安平 ノーザンファーム
・性/牡、毛色/鹿毛、生/3月25日
・所属/美浦 宮田敬介厩舎
祖母はマイルCS勝ちのブルーメンブラット。近親には(といってもちょっと遠いんですが)米GⅠ BCマイル勝ちのCozzeneがいます。アドマイヤベガの血を受け継ぐ希少な母系なのでなんとか繋がってほしい、あわよくば大物を輩出してほしい…なんて応援したくなります。POG本を見た時の第一印象が良かった馬で、そういうパッと見の感覚って当たってたりするんですよね。バランスが整っていて力強さも感じる馬体からは『俺、走ります』なオーラが出てるようにも見えます。
アミドゥクール
・母/ディレクタ
・母の父/Anodin
・生産/安平 追分ファーム
・性/牡、毛色/黒鹿毛、生/2月22日
母は仏GⅢ重賞勝ち馬。繁殖としての能力は未知ですが4代、5代と遡ると昔懐かしいカタカナ馬名がズラッと出てきますので、案外日本の馬場との親和性は高いかもしれません。本馬は初仔。1歳時にOCD手術を受けたみたいだけど、既に500kgを超える巨漢に育っていますし、後遺症や育成遅れなどの影響は考えなくてもよさそうです。力強い立ち姿は迫力満点。ともすると鈍重になりがちな大型馬ですが、育成先やオーナーサイドの感触からスピードも兼ね備えていそうです。
スニーカースキル
・母/ストリートバンド
・母の父/Istan
・生産/洞爺湖 レイクヴィラファーム
・性/牝、毛色/青鹿毛、生/1月18日
・所属/栗東 杉山晴紀厩舎
母は米GⅠコティリオンS勝ち。最後方からまくって突き抜ける強い勝ち方を見せています。ハマると大きい反面、ハズレた時も大きい母系なので『イチかバチか感』もあるんですが、馬体を見ると良いんですよねぇ。牝馬でも500kg近い馬体重があって力感たっぷりです。ダート色も強めなので、この父との配合なら芝にこだわらない選択もありかも。ケンタッキーダービー3着のフォーエバーヤングを所有するなど、何かと『モッてる』藤田普オーナーの世代一番星はこの馬かも。
デアマトローナ
・母/ホームカミングクイーン
・母の父/Holy Roman Emperor
・生産/安平 ノーザンファーム
・性/牝、毛色/鹿毛、生/4月4日
母はGⅠ英1000ギニー、半姉Shaleは愛2歳GⅠモイグレアスタッドS、半兄ダノンマッキンリーは今年のファルコンSをそれぞれ勝っています。2歳戦から力を発揮する完成度と短距離適性の高さか特徴の母系です。ただその一方で中長距離中心に息長く活躍したDylan Thomas(GⅠ6勝)も近親にいたりするので、単なる早熟型ではないはず。本馬も数字以上にグラマラスな馬体をしていて、いかにもスピードがありそう。半姉をPOG指名して苦戦したリベンジをこの馬で…もありかも。
スティレセイル
・母/コーステッド
・母の父/Tizway
・生産/安平 ノーザンファーム
・性/牝、毛色/黒鹿毛、生/1月21日
母は米2歳GⅠ2着。ダノンベルーガ(共同通信杯)、ボンドガール(重賞2着2回)を輩出していて繁殖としても優秀です。大した相馬眼があるわけでもないんですが、パッと見の印象は正直地味。ただこれは中長距離向きのスリムな体型によるものだと思います。各種媒体で絶賛の嵐ですし、動くとメチャ良いタイプなんじゃないかな。そして注目なのがノーザンファームと福永厩舎の組み合わせです。牧場側が師の開業祝いで用意したプレゼント…なんて勘繰りすぎですかね。