from1987

一口馬主やPOG、レース予想など競馬の話題を中心に、自由気ままに綴ります。なお、一口馬主関連の記事はシルクホースクラブのHPに掲載されている情報であり、転載の許可を得ています。

凄い追い込み②【マティリアル】

1987/03/29
中山11R 芝1800㍍ GⅢ スプリングS
マティリアル

これはもう語り草というか、有名なレースですね。
直線入り口の時点でまだ後方の内。脚質から位置取りはそれでよいとしても、反応もイマイチというかもがいているような姿に「こりゃないな」そう思ったのは自分だけではなかったと思います。
焦点が先頭争いに絞られる中、ラスト1Fもなかったと思います。終わったはずのマティリアルが、まさに一刀両断、あっという間に差し切って見せました。正直、完全な不意討ち。どこから飛んできたのかわかりませんでした。
それから何年か経って、あの興奮をもう一度、そんな風に思ってVTRを見た時に「こんなもんだっけ?」なんて思ったことがありました。しばらく見てないうちに勝手にハードルを上げちゃったのかもしれないなって。
このレース、結果を知った状態で見ると、どうしてもマティリアル中心に見てしまうんですよね。でもそうすると、実は手応えが怪しくなっているわけではないことや、その後の進路取りなんかもわかって、衝撃が半減しちゃうんです。
このレースの醍醐味は、マティリアルを中心に見ないこと。先頭争いに集中して見ることにあると思います。リアルタイムで見た時が、まさにそうでした。そんな見方をすれば、マティリアルの凄さがより衝撃的にわかると思います。
本当、種牡馬となって後世にその遺伝子を残してほしかった馬です。